プロポーズ編

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湊さんが手際よく作ってくれた朝食とも昼食とも言えるご飯を食べ、その幸せな時間に充分に酔いしれる。 ご飯好きの私の為に作ってくれた和食のワンプレート。 出汁の効いた卵焼きに明太子をトッピングしたお豆腐、焼き野菜のマリネとおにぎりは私の好きなものばかりだ。 「本当は焼き野菜のマリネにアボカドも入れたかったんだがな」 「……そんなことしたら今日の晩御飯に焼きトマト作りますからね」 「…………」 少しは言い返せるようになった私。 渋い顔をした湊さんを見て笑いながら、全ての料理をあっという間に食べ終え、精一杯の感謝を込めて「ごちそうさま」をした。 そして片付けも終え、簡単に掃除を済ませると湊さんが休日では珍しく鞄を持ち出かける準備を始める。 私も彼に続いて念入りにメイクをした後、二人で部屋を出て駐車場がある地下までエレベーターで下りて行った。
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