最終章

65/65
937人が本棚に入れています
本棚に追加
/288ページ
「きゃっ……どうしたの?ルック……」 突然何度も遠吠えをしたルックに驚き眺めていると、遠くからは玩具のように小さな新幹線がスピードを出して通り過ぎて行くのが見えた。 時間は7時40分。 深谷君は7時38分の新幹線に乗るって言っていたから、あの新幹線で間違いない。 ルックの寂しそうな遠吠えを聞きながら、私はポツリとこう呟く。 「……深谷君、いってらっしゃい。ずっと、いつまでも待ってるからね」 end
/288ページ

最初のコメントを投稿しよう!