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「美鈴。この世には知らない方が良いことだってあるの」
「はぁ…」
「つまりはそういうことよ」
「すみません。意味がわかりません。」
こんなので納得できる人が居るの?
居たら今すぐ変わってほしいマジで。
何も説明されずに自分のすぐ身の回りで行われる行為。
それ自体自分に影響がはければそれでいいのだが、残念ながら今回は全面的に巻き込まれてしまっている。
そんな状況なのにも関わらず、だ。
何も説明を受けずにホイホイ物事が進んでいく恐怖。
「そうね、まあ軽く説明しておくと、お嬢様はこの館をスイートホームにしようと仰ってるわ。」
「は?」
スイートホームってあのスイートホーム?
いや普通にみんなスイートホームくらい持ってる人は持ってますが…
スイートホームにするったって……
こんな甘……
ここで私は気付いた。
あれ?もしかしてレミリアはスイートホームの意味を履き違えてないだろうか?
この前レミリアが読んでいた本にスイートホームは至福の場。
などと何の説明もなく書いてあったような気がする。
嫌な汗が全身から吹き出る。
いやうんまあ、咲夜さんなら普通分かるんじゃあないでしょうか?
分かった上でこれを実行してるとなると相当ですよ?
というよりこんなスイートホーム(物理)なんて嫌すぎますよ。
「とか思いながら舐める美鈴であった」
「はっ!いつの間に!」
おのれ洗脳!
またしてもこの私の身体の操作を……!
「お嬢様の命令よ」
「いやまあそれは分かりますが、しかしながら少しくらい反論しても良かったんじゃ…」
この部屋を喜ぶのはせいぜい小学校の低学年くらいまでだろう。
「あらそんなことはないわよ?お嬢様と妹様お二人とも喜んでらっしゃったわ。」
「あの2人本当は5歳と4歳の間違いなんじゃ…」
思わずため息を吐く。
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