第13章 懐かしい相手

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「今晩ですか?」 私は出来るだけ、小声で訊いた。 「(きゅう)すぎますよね?」 藤谷さんの声の調子は明るい。 「実は、明日から出張なんですよ。その準備とかで、昨日は一日休日出勤でした。一週間の出張なもので、できたらお会いしたくて」 そういうこと・・・。 「はい。構いません」 また、結城君の様子が気になって彼を見た。 彼はコーヒーカップを持ち、窓の外を見ていた。
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