231人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだ。強敵がどうのって、なんのことだ?」
古沢はクククと変な笑い方をした。
「かなりの強敵だ」
「は?」
いつもの古沢のもったいぶる言い方に、少々イライラしてきた。
「はっきりと、分かるように言えよ」
「俺は、スパイをしてる」
まるで、演技してるような口振りだ。
「だろうね。茶店のあるまじき行為だ」
「進展なしだろ?」
古沢は得意げに言った。
「お前さ。面白がっていないか?」
つい不機嫌な口調になった。
最初のコメントを投稿しよう!