あなたのキスに溶かされて 第13話 夢か恋人か

夢か恋人か

「晃…ありがとう」

「そんな泣くなよ…」

「泣くよ」

「はいはい。明ちゃんは泣き虫だね」

主任はぎゅっと抱きしめてくれた。

右手に光る指輪を見て、涙が止まらない。

「待っててね」

「うん」

主任の体温は心地よい。

私を安心させてくれる不思議なパワーがある。

それから、私たちはお互いを確かめ合うように、キスを繰り返した。

熱い、熱い熱のこもった、優しいキスだった。