ジオラマ~半端者の交響曲~

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「輸送部隊は頼んだ」 「リーダー、ご武運を!」  レジスタンスを二部隊に分け、進軍を開始した。ルマーカ、シルナ(友)を中心にしたテロリスト部隊。その数五十。残り五十を輸送部隊を叩きに行かせた。 「さて、到着したがどうする?」 「いつものか」  シルナが口を開いた時には小さなナイフを手に握っていた。それをみたシルナも手にナイフを握っている。前方には一人の護衛。やはり手薄になっているようだ。 「腕が鳴るね」  シルナが呟いた時にはルマーカは護衛の背後にいた。そして小さなナイフの刃先を護衛の喉元にあて、一気に引いた。赤色が草原を濡らす。 「テロ、始めるぞ」  敷地に入る。自分たちの服装は黒いフードにマント。明らかに変だ。そしてすぐに見つかった。 「お、おい!なんだお前たちは!」  警備員が声を上げた。それは命取り。 「…っ」  進行方向を変え、警備員のすぐ近くに。そして背に装備している武器を手に持ち、薙ぐ。白銀の大剣は上半身を半分に切り裂いた。 「レジスタンスだ」  そして倒れこんだ体の喉に矛を突き刺した。悲鳴が上がる。それは周囲から。 「仕掛けろ!」  警備員を切り捨てる。持ち手を長く持ち、薙ぐ。槍のように薙刀のように扱い、大剣のように扱う。近から中距離対応の特殊な武器。街中で悲鳴が上がり、逃げ惑う人々。そして赤く染まる街。 「おい、これただの騒動じゃないぞ!」 「どういうことだ!?」  警備員が困惑している。 「リーダー!」  背後から偵察兵が来た。 「何があった!」  警備員、兵を殺しながら問う。 「我々が攻めたと同時に、国王が失踪したとのことです!現在捜索中とのことで」 「………ルマーカ…こいつは……」 「……この時を待ってた…全員よく聞け!これより目的を変更する!」 「人類へのテロをこれより同胞の奪還作戦に変更する!邪魔するやつはみんな殺せ!」 「「「「「了解!!」」」」」  仲間が動き出した。奴隷ということでこの広いこの場所を散策し、奪還することに変更した。 「シルナ!少し足止めを!」  武器の柄で兵の腹を突き刺す。そして矛を顔に向ける。 「教えろ。俺たちの同胞はどこにいる」 「…あの塔の地下だ…」  怯えながら指をさす兵。 「感謝する」  そして兵の顔面に矛を突き刺す。そして斬り上げる。
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