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地下へと続く階段を降りると無数の声が聞こえた。聞きなれた声がたくさん聞こえる。
「ようやくだ…」
「ああ……ルマーカ、とうとうだ」
階段を降り終わると広い空間が広がっていた。そこにはさらわれた同胞の数々。皆牢屋の中に入っていた。
「レジスタンスだ!」
「助けが来たんだ!!」
「待たせてすまない!!今すぐに出してやるからな!」
レジスタンスが行動し始め、牢屋のカギを壊し始めた。広い空間で歓喜する声が聞こえる。
「ルマーカ!!」
背後から聞こえる少女の声。
「ルマーカぁ!」
藍色の髪に黒色の瞳の少女が腰に抱き着いてきた。自分は彼女にこの戦いをやめてほしいと言われ、レジスタンスを結成した。こんな少女ですら奴隷とされていたのだ。これほど残酷なことはない。
「ソフィー、よかった…」
「ずっとずっと待ってたんだよ……本当に長かった…」
「ごめんな。遅くなって」
「いいの…助けに来てくれるって信じてたから…」
「いいところで空気をぶち壊しにして申し訳ないと思う。ルマーカ、家に帰るまでがテロで奪還作戦だぞ」
皆すでに脱出できる準備は整っていた。点呼もとってあり全員いるとのことだ。
「よし、撤退するぞ!」
先ほどの階段を駆け上がり、塔を出る。そして兵から攻撃をもらわないように、列をレジスタンスで見張りながら、逃げさせる。ルマーカもシルナも必死に防衛した。
そしてレジスタンスの活躍により全員被害を受けることなく脱出に成功した。
「よっし!お疲れ様ルマーカ!」
「ああ。シルナもお疲れ様。皆よく頑張ったな!誰も死なずに全同胞を救うことができたのは皆のおかげだ!!ありがとう!!」
ルマーカの声に答えるかのように盛り上がる歓声。
「英雄さんよ、宴でもしようじゃないか」
「そうだな。大規模なやつを、この国全体でな」
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