第1章

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ぼくの名前はカナメ。 敢えて、苗字は言わないでおく。理由はないけど。 突然だけど、みんなはある特定の人のために生きている、とか言える人はいるかな? いや、ぼくがまさにそうなんだけど、それを取り除いたとしよう。 ぼくは死にたくなるね。 でも、そんな状況になっても本能のヤツは素直に「生」を選ぶものだ。 今みたいに… 走っているぼくの後ろを追いかけてくるのは、某迷宮を徘徊してるという伝説があるミノタウロス。 いや、ここ迷宮っぽいけどね? さすがに目が覚めたら巨大な斧が振り上げられてたっていうシュチュエーションはびっくりしたし、萌えなかったかな。 それに斧を振り上げてるのは可愛い美少女でも、メンヘラな妹でもなければ、3mもの巨大な半牛人である。とても怖い。 「どうしよ、このままだと追い詰められそうな予感」 誘導されてるような気がしない…こともないかもしれない。 実際杯がそこらへんにあって、火が灯ってるという辺り、迷宮の番人とか、冗談じゃないのかもしれないけど…
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