恋愛奴隷Ⅰ

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しかも、彼は隣で仕事することになった。 地獄だ。 そう思った。 「俺のこと、懐かしいだろ?」 「イヤな思い出しかないわよ。 てか、話かけてこないで、 気が散る。」 龍哉に助けを求めたいくらいだ。 でも、いま龍哉は、いない。 営業に連れて行かれてる。 だから、黙々とパソコンのキーボードをカタカタ打ってた。 しばらくして、隣でもカタカタとパソコンのキーボードを打つ音がし始める。 「そう言うなよ。一緒に部活した仲じゃないか。」 「何言ってるの?鬼練習だったじゃない。」 「恨むなよ。由香のことが好きだったからな。つい、イジメたくなったんだよ。」 「え?」 一瞬、黙々と打ってた指先が固まった。 こいつ、いまなんて言いやがった? たぶん、聞き違いだ。 好きだから、イジメた? 好きだからイジメてしまった? そんな恋愛表現ってあるのか? ……。
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