恋愛奴隷Ⅰ

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あれから、私は龍哉にお弁当を作ることになってた。 また誰かに食堂で告白されても困る。 そんな不安と嫉妬からだ。 「あっ…龍哉お弁当忘れてんじゃん!」 急いで、工場行きのバス乗り場まで龍哉を追いかけた。 「あっ…え?…うそ……」 角を曲がった瞬間、 偶然、 龍哉が知らない女の子とキスしてるところを目撃した。 なんで、そうなったのかわからない。 ただ、 驚き、唖然としている龍哉を見る限りでは、 女が、勝手な行動をしたんだ。 そう、捉えた。 いつかの龍哉みたいに、 出来れば思い切り、 殴ってやりたかった。 でも、、 その光景がショック過ぎて、 動けなかった。 ただ、 手に持ってたお弁当が、 カシャン…って音を立てて、 地面に落ちた。 その瞬間、 龍哉と、目があった。 急いで落としたお弁当を拾って、 その場から、私は走って逃げた。 逃げて、しまった。 私が逃げる理由なんてないのに、、、。 見たくないものを、 見てしまった。 そんな、 うしろめたさだったのかもしれない。
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