恋愛奴隷Ⅰ

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9月4日。 強敵ってのは、 しぶとい、 だから、強敵だ。 この日、 夕食の時に、 龍哉が言った一言が、 私に強敵を思い出させた。 龍哉に、 はっきり断られたはずあの子は、 まだ龍哉を諦めていないらしい。 あー言われたにも関わらず、 いまだに厚かましく、 そして、図々しく、 今度、デートしましょ♪ とか誘ってきたり、 突然、背後から腕を組もうとしてきたりとか、 懲りずにしてくるらしい。 龍哉自体は、 あの子に関わろうとしない。 自分勝手に関わってくるのはあの女の子のほう。 さすがに、キスはしてこないらしい。 だけど、同じバス。同じ職場。 あの子との遭遇は、 避けられないらしい。 そういう強引な子、 私、大キライだ。 もはや、 これは龍哉とあの子の問題じゃない。 これは、私とあの子の問題だ。 だから、行動した。
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