恋愛奴隷Ⅰ

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「言っただろ?俺って拒否されると燃えてくんだよ。 言っとくけど、どこに逃げても無駄だ。 俺にはお前の知らない情報網があんだよ。 …俺は、欲しいものは必ず手にいれる。 どんなことをしてもだ。」 自分勝手な恋愛もここまでくるともはやストーカーだ…。 怖くなってきた。 その怖さは、私を後ろに後退させる。 やがて、私の背中は、 もう片方のブロック塀に逃げ道を奪われた。 なんで、その場を走って逃げなかったのか、 なんで、後退りしてしまったのか、 わからない。 後退り、、。 きっと、 “恐怖”が私に与えた本質的な防御行動だったんだと思う。 優也が近づいてくる。 ミシッ…て、 ブロック塀が軋んだ気がした。 私は、優也に壁ドンされた。 「…やめて。また龍哉に殴られるよ…」 なんで、、 私はこんな言葉しか言えなかったのかな? 他に、思いつく言葉はあったはずなのに。 「関係ねーよ。」 また、無理やり、奪われるのかな? また、龍哉が悲しむこと、されちゃうのかな、、。 イヤだ、イヤだ、イヤだ。 現実から背けたくて、 目をつぶった。
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