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…バキッ!
鈍い音がした。
目を開けたら、
龍哉がいた。
前みたいに、
優也を殴ってぶっ飛ばしてた。
「…されてねーよな?」
「ギリギリ、されてない」
「…そっか。」
口元から垂れた血を拭いながら、
優也がゆっくりと立ち上がった。
「前に言ったよな?俺の女に手を出すなって。」
「お前のだって?決めつけんなよ。
由香を好きって気持ちなら負けねーよ。」
「お前の気持ちがどうこうって問題じゃねーだろ。
由香の気持ちは俺にあんだよ。
俺も、由香と同じくらい由香を好きだし、由香を愛してる。」
「相思相愛ってわけか。
なら、お前の由香への気持ちってやつを、
てめえをぶっ潰して喪失させてやんよ。」
優也が、まるでボクサーみたいなファイティングポーズをした。
なんか、イヤな予感がした。
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