恋愛奴隷Ⅰ

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なんで? 好きなら、 離れていかなくったっていいじゃん。 一緒に強くなればいいじゃん…。 私が泣いたっていいじゃん…。 弱くたっていいじゃん…。 守りかたなんて人それぞれじゃん…。 そう、自分で言ってたクセに…。 いつかキズつく? 龍哉がいなくなっちゃったら… それこそ、キズつくよ、バカ。 泣いちゃうよ? いつもみたいに。 だからさ、 だからさ、、 いつもみたいにさ、 泣くなよって、 優しい言葉かけて、 私を抱きしめてよバカ。 なんか、胸が苦しいよ、 それに、 とても悲しくて仕方がないよ。 「龍哉…、、龍哉…、、、、」 自然と、龍哉の名前を何度も何度も呼んでた。 呼ぶ度に、 だんだん目に涙がにじんでくる。 「約束したじゃん…離れないって…」 …バカ。 男ってバカだ。 自分勝手だよ。 いつかキズつける? いつかっていつだよ…。 いつか、じゃなくて、 いまが、幸せなら、 それでいいのに、、。 龍哉の、…バカ。 そんな自分勝手な理由で、 離れていかないでよ。 龍哉…、 龍哉…、、、 「龍哉ッ―――――――!!!」 叫んだ瞬間、、、 上をむいたから、 涙がこぼれ落ちた。 この日、 涙がいっぱい出た。 バカみたいなくらい泣いた。 それだけ、 私の中の、 龍哉って存在は大きくて、 とてもとても大切で、 いつの間にか、 かけがえのない拠り所みたいな存在になってたんだな、 …って思った。 ***************
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