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「終わった…」
気合いと根性で、
麗奈に任された全ての仕事を終わらせた。
もう誰も残ってないオフィスを、
そそくさと片付けて足早に出た。
出た瞬間、
麗奈の声がした。
「…お疲れ様。よくあれだけの仕事できたわね?感心したわ。」
背中を壁につけて、
腕を組み、
足を交差させて壁に寄りかかっていた。
「…気合いと根性で頑張りましたから。」
「明日もお願いね。」
「今日でやめさせてもらいます」
「は?」
「…正直さ、これあなたの憂さ晴らしでしょ?」
「勘違いしないでくれるかな?」
「勘違いなんかじゃないと思う。…自分が龍哉に愛されないからって、私をいじめないでくれるかな?」
「……」
私の言葉は、
たぶん、マトを射ていたと思う。
だから、麗奈は暫く沈黙した。
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