恋愛奴隷Ⅰ

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――――…ボロッ!! それが、 初めて龍哉の家を見た感想。 「…ボロくて悪かったな。」 ガラッと、玄関の扉を開けた龍哉が、 まるで私の心の声を読んだかのように、 そう一言だけ言った。 「龍哉ぁ~会いたかったよ~寂しかったよ~」 たまらず飛びついて、抱きついた。 この温もり、久しぶりだ。 まるで、子猫がじゃれつくように、 龍哉の胸元に顔を押しつけてスリスリした。 嬉しくて、ほんの少しだけ、 涙が出た。 その涙は、 龍哉の服に染み込んで、 すぐに見えなくなった。 「よく迷わずこれたな。…ご褒美やるよ。」 「…んッ…!」 龍哉からの顎クイッ… そして、キス…。 キスするのも久しぶりだ。 今までの寂しさを忘れるかのように、 龍哉と、舌を絡めて、 熱いキスをした。
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