6. 魂の依代を守る者

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  マモリ少佐はその場に座り込み、行儀悪くあぐらをかいて隊服のポケットに手を突っ込んだ。 アギト新兵は一歩も動かず項垂れたままだったが、その姿は次の言葉を待っているようにも見えた。 マモリ少佐が手に取ったのは、タバコだった。 ソフトケースから取り出した二本のタバコに火をつけ、片方を石碑の前に放り投げようとしたようだったが、 その場所が足の踏み場もないほどの花束で埋め尽くされているのを見て、思いとどまったようだった。 「私はなぁ、アギト新兵」 小さな唇から吐き出された紫煙は、口の中で蒸かしただけのものだ。 ぼんやりとただ顔の周りを漂って、やがてどこかへ霧散して行く。 「ヒロインだと思っていた。自分こそが、この世界を救う救世主だと思っていたんだ」 それは彼女にとって、自惚れというよりは自負だろう。 実際に彼女はデミ・マガとは身体の造りが違う。  
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