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一週間前、オワリ村沿岸沖にタイプ【オクト】レベル4が出現した。
『レベル』というのは出現した敵性『マガ』の脅威度を示す指標で、レベル0から4までの五段階が設定されている。
つまりレベル4が出現するっていうのは、俺たちオワリ村海浜警備隊にとって最悪の事態と言っていい。
古参に片足を突っ込んだ俺ですら、レベル4との交戦経験は過去一度だけだった。
その時に同期のほとんどが戦死してしまったわけだが(我ながら本当によく生き残ったと思う)、
今回もあのタコの化け物に半分以上の小隊が壊滅的打撃を受け、ベテラン揃いの精鋭だったうちの小隊にすら犠牲者が出た。
で、その欠員補充として配属されたのが、
「三嶋咢人(みしま アギト)……? 聞かない名前ですね。どこの小隊からの転属ですか?」
「いやそれが、転属じゃなくてな。新兵だそうだ」
「は?」
はっきり言って耳を疑った。火をつけようと咥えたタバコを危うく落としそうになるくらい。
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