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『よし。ろくな連携演習もしないままで不安もあるだろうが、何かあったら遠慮なく頼ってくれて構わない』
いつもは刺すような鋭さを含む小隊長の声音も、この日ばかりは新米を気遣うように柔らかくなる。
『そう緊張する事はない。レベル3ともなれば見た目は巨大だが、フォーム【ストロビラ】である限り攻撃性は極めて低いだろう』
だからこそ指令を伝えたオペレーターも、『駆除』という言葉を使ったのだ。
『実践の空気を味わういい機会だと思え。期待しているぞ』
『うす!』
『よし。では各機、所定のポイントで戦闘形態に移行しろ』
『「了解」』
三つの小窓が消え去って、コックピットに静寂が戻る。
勇躍と不安が綯い交ぜになったアギト少年の表情を思い出しながら、俺にもあんな頃があったなぁとついつい感慨に浸ってしまう。
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