16人が本棚に入れています
本棚に追加
時は現代。
俺らは時代に取り残された、人間だった者達。
その地域毎に色々な呼び方をされ、死を想定させる忌み嫌われる存在として古くから伝わってきた。
所詮俺らは死人で。
所詮俺らは死神で。
所詮俺らは見えない存在。
魂が綺麗だの汚いだの。
上官の好みだのそうじゃないだの。
適当な、本当に適当な理由で選ばれた死人が、死神として生者の世界で生者を葬り、死者を弔う。
そんなことが行われているのが俺らにとっては日常茶飯事。
神の御元へ行くのが死人。その案内人は死神となった死人で。死神がいるのはこの地球上の至る所にある、砦とか呼ばれる巨大建築物で。それが俺ら死神の家なわけで。
死神の家なんていらないと思うんだけど。一番偉い人……即ち神様が、死人が迷わぬよう死の砦を築き、そしてそれを死神の家とした。
……めんどくさい仕組みだ。
その仕組みに縛られてる俺がいる訳ですが。
どんな仕事があるかとか。そういうのを説明するのもめんどくさい。
だから此処でどんな事をしているのか。
貴方達に教えてあげましょう。
最初のコメントを投稿しよう!