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 ベッドに腰掛け、ルナの言葉を待つ。彼女は徐にブラウスの裾をたくし上げた。ルナの細く白い腹部が見え、咄嗟にリクトは彼女から視線を逸らす。しかしいくら女嫌いとはいえ、男としての本能は正常だからだろうか、時折ちらちらとルナの露わになった肌を盗み見ている。  一方ルナはそんなリクトなど気にも留めない様子で、腰骨に引っかかるウエストポーチを探っている。ポーチの中から取り出したのは、可愛らしい桃色の携帯端末だ。  色以外は全てリクトのものと変わりないそれを操作する。どうやら自分では思い出せなかったようだ。端末を操作しながら、 「こういうケータイってスケジュールとか管理出来るのは便利よね」  などと呟いている。 「……ああ、明日新人さん達が入ってくるのよ。それで砦中が大騒ぎ、てワケ」 「なるほど」  用の住んだ端末を再びポーチへ入れ、捲れたブラウスを下ろす。そして簡単に身嗜みを整え、ルナはニコリと微笑んだ。 「明日、ロビーに来ると思うから見に行ってみればいいんじゃない?」 「いりません」  新しく死神になった者など興味ない。態度でそう語る少年に、ルナは今度は苦笑を浮かべる。 「そう言うと思ったわ。それじゃ、おやすみ」  リクトにヒラヒラと手を振る。そうしてルナは名残惜しさも何もなく、寧ろ楽しそうな足取りで部屋を出ていった。  彼女が去った後、リクトはずるずると滑り落ちるようにベッドから降りる。ベッドの足元まで這っていくとそこに膝を抱えて座る。そしてその腕の中へ顔を埋めた。
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