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木場は黙り込み素振りに戻るが暫くし、何かを閃いたように豆山の方を向く。
「もしかしたら城崎の考えが変わってるかもしれないぞ!今日、ノックの時に城崎が練習を見ていたの気づいたか?」
「そうなの!?全然、気づかなかった!じゃあ、もしかしたら…」
「あぁ、確信は持てないが誘えば上手くいくかもしれないぞ!俺に考えがある」
木場は自身有り気にニヤッと笑う。そして、次の日の朝を迎える。
「野球部!部員と助っ人募集中です!」
下駄箱で豆山と木場の声が響き渡る。2人は登校する生徒達に部員募集のビラを配っていた。
暫くして、球誠も下駄箱に現れる。
「あれ陽介に木場じゃん!お前達何やってんだ?」
寝癖をつけて、いかにも眠そうな球誠に木場はビラを見せつける。
「お!城崎!今、部員大募集してんだよ!どうだ、入らないか?」
球誠は木場の顔を見ると表情を曇らせる。
「悪いな、俺はシニアで忙しいんだ」
豆山は勧誘の失敗に気を落とすが、木場が駆け寄り肩を叩く。
「大丈夫だよ!」
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