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謎の転校生
僕は豆山陽介。
時々、思い出すんだ。倉原リトルで都大会の準々決勝。当時最強と言われていた中居リトルを倒した時の事を。球誠君の熱投とチーム全員が一丸となって掴みとった勝利だった。
あの激戦から2年が経った。
僕達が住むのは東京都の特別区から少し離れた倉原市。
この小さな町には東京とは思えない自然が広がっている。だから都内で問題とされる校庭やグランドも広く使える。
だけどそのグランドを僕達、倉原中野球部は広々と使えていないのが現状なんだ。
倉原中野球部は指導者がいないことが理由で部員が集まらず僕含めて5人しかいない。
野球経験者はリトルシニアやボーイズへ行ってしまったんだ。球誠君も…。
1試合も出来ずにとうとう2年の2学期になってしまった。
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