不思議な体験

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指を窓の形にして心の中で念じてみる チーに会いたい 掌サイズの小さな箱が眩い光りと共に徐々に拡大し、白と薄茶色の縞のドアが現れた そのドアに身体が吸い寄せられるように引き寄せられ、光りの輪と共に一体となった 眩しくて目を開けられなかったのは ほんの一瞬で、次に目を開けた向こうには 生後3ヶ月を過ぎて離乳を終えたはずの子猫たちが、まだ母恋しさにおなかの中に埋もれている姿と丁寧に子猫たちの毛繕いをしているチッチの姿 「チー……」 そう呟いたとき、チッチがふと顔を上げてこちらを見ました こちらの姿は見えてないはず でも、なにかを確かめるように じっと見ています 思わず手を伸ばして触ろうとしましたが チッチの体をすり抜けてしまいました
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