『人が消える』

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「それで、仕事の話をしようか」 コーヒーも飲み、一息ついたところで追川探偵が話を切り出した。 「ええ、先程の話の続きからでよろしいですか?」 「そうだねー。ところで、そっちのお嬢ちゃんにはどこまで話したか説明しなくて大丈夫なの?」 「そうですね。…って、私達お仕事の話まだ全然してないですよ!」 「あれー?そうだっけ?」 「追川さんは私のスリーサイズしか聞いてませんでしたよ!」 いやいや、1時間くらい話してた筈だろ。 なんで、スリーサイズのことしか聞いてないんだ、このエロオヤジ。 …あっ、だから書類を事務所に忘れても気づかなかったのか。 あと、むっちゃんが顔を赤らめていた原因ってこれだったのね。 大丈夫か?この探偵。 「美雪…口にでてるわよ…」 「半分わざとだから」 「はははー、お嬢ちゃんは厳しいなぁ。はははは」 追川探偵はそう口に出しながら、部屋の隅で三角座りをしはじめた。 意外とメンタル弱いなこの人。
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