『人が消える』

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「町から、人が消えている…ねぇ。確かに最近そういう噂は聞くけど、それって警察の領分じゃないの?」 未だに部屋の隅に居る追川探偵が、むっちゃんから改めて依頼内容を聞き、そう言った。 「確かに、そうですね。ですが、私見てみたいんですの!映画やドラマみたいに探偵さんが事件を解決するカッコイイ姿を!」 「こ、こら!むっちゃん!探偵さんだって遊びでやってる訳じゃないんだから駄目だよ!遊び気分で頼んじゃ!」 「そ、そうね…。ごめんなさい…」 むっちゃんの発言を諌めて、ふと追川探偵が居た場所を見ると、そこに彼は居なかった。 「はははははー!可愛い女の子に期待されるんだったらオジサン引き受けちゃうよー!はははははー!オジサンに任せなさい!」 本当にこの人、遊びで探偵やってるんじゃないかと思い始めてきた。 「受けて…くれるのですか?」 「モチロンモチロン!依頼料は半額でいいよ!君の為ならさー!はははは!」 「お仕事見学させても宜しくて?」 「かまわないよー!助手ポジションになるかい?ここはアルバイト大歓迎だよー!」 「と、言うことらしいわ美雪。ここで暫くお世話になりましょう」 「なりましょうって…私も入ってるの?」 「ふふふ…当たり前よ!私の暇潰しに付き合いなさい!」 「うわー。はっきり暇潰しって言っちゃったよこの子」
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