ワタシのキャパシティ

2/5
前へ
/40ページ
次へ
──金曜日。 昨日は食事の当番だったから残業しない予定だったのに、必死で作業してたらいつの間にか定時を過ぎていた。 今日は朝イチで佐伯主任に作成した資料を確認してもらわなければいけないので、いつもよりちょっと早めに出勤。 「おはようございまーす」 誰も居ないオフィスに入る時でも、朝の挨拶は習慣になっている。 もちろん返事は帰ってこな……。 「おはよう、蘭さん」 「うわぁ!!」 跳び上がるほどにビックリして声がした方に目を向けた。 「あ…佐伯主任……オハヨウゴザイマス」 「朝礼まで時間あるから、ちょっと聞いてもいいか?」 佐伯主任の手には、書類の束。 まさか私よりも早く来て待ってるなんて、なんか問題でもあったの? とりあえず主任のデスクへと向かう。 「蘭さん、この資料は誰が作った?」 「………私、ですが」 貴方が私に指示したんでしょ?
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加