宮本一弥という男

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「……………………私も、同じです」 真っ赤になって俯いていた顔を上げて、イチにぃをしっかり見て話すなつみん。 「誰かが困ってると然り気無く助けてくれて、仕事では厳しくもあるけど、優しさも兼ね備えてて、憧れてました。だけど、みんなに優しいから人気があって…。課長のファンが多いってこと、知ってますか?」 「知らなかった!!イチにぃって実はモテるんだ!?」 「ちょっと、まひろは黙っててくれないか?」 なによ、誤解をとくために協力してあげたのに! 「隠れファンが多いんだと思います。だからライバルも多いし、部署も離れたし、叶わぬ片思いかなって思ってました…。課長の笑顔や優しさが、私だけに向けられていたらいいのにって……。私も好きです!宮本課長が…宮本一弥さんが、大好きです!!」 きゃー!! なつみんスゴイ! これこそ、一世一代の告白じゃないの!! 真っ赤になって見つめあう、イチにぃとなつみん。 私の存在って、一体…。
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