佐伯翔真という男

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「ファーストキス!?」 わっ!!しまった!! 「アレが初めてだったのか!?お前いくつだよ、23歳だっけ?今時、23にもなってファーストキスとは…。可哀想な奴だな…」 「すみません、私もうすぐ24歳になるというのに、未経験で………」 「あっ?えっ!?有田さん…いや、菜津美…さん?あの、えーと…」 もう…イチにぃの、バカ。 「イチにぃ、責任重大だよ?なつみんのファーストキス。可哀想なんて言っちゃダメだよ!」 「ばっ、バカ言うな!可哀想なのはお前だけだ。それにしても、まひろ確かめたのか?アイツに。どういうつもりなのかって」 「聞こうとしたけど、無駄だった。だって覚えてなかったもの。あの時のこと全く覚えていないの、佐伯主任」 「そっかやっぱりな。翔の本音スイッチは見極めが難しくなってるからな」 「本音スイッチ?」 「ああ。酒に酔ったり、何かの拍子に入ったりするんだ。翔の本音スイッチが。あの時がそうだったんだろうな。分かってたらいろいろ聞き出すんだったのにな!」
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