佐伯翔真という男

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佐伯主任の本音スイッチ…。 じゃああの時の佐伯主任は、素顔をさらけ出していたってこと? ある意味、私も素顔をさらけ出していたんだけどね。 化粧という名の仮面が剥がれ落ちていたからね…。 「そして、酔っ払ったときの本音スイッチは、あとで忘れられていることが多いんだ。俺はたまに翔から本音を引き出そうとするんだけど、最近はその本音スイッチをコントロールするのが難しくなってる…」 「ずっと忘れられたまま、なのかな…?」 「いや、よく分からないけど、何かのタイミングで思い出すことはあると思う。…だからそんなに寂しそうな顔するな」 「べっ、別に!!寂しくなんかない」 「思い出してくれたらいいね!まひろん。まずは仕事で認められてから、それからどんどん距離を縮めていくのも有りかもよ。頑張れ、まひろん!」 「そうだな。良いこと言うな…菜津美。俺たちが応援してやろうか、なぁ菜津美?」 「はい!課長、喜んで!!」 「会社以外では、"課長"はやめないか?」 「あ、え、はい…。一弥さん……」 あぁ、もう、勝手にして。
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