アイツのキャパシティ

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なんなんだ、あの態度。 俺、一応上司なんだけど? ミーティングルームから自分のデスクに戻ると、さっきまで席を外していた宮本課長が帰ってきた。 「課長、ちょっとお話が」 「ああ、ちょっと待ってくれ。これから何件か電話連絡しないといけないんだ。それにしても珍しいな。佐伯が午前中オフィスに籠っているなんて」 「思いの外、捗りました。午後から出ようと思ってます。蘭さんを同行させていいですか?」 「コンビなんだから当然だろ。ていうか、話ってそれだけか?」 「いいえ、これからの教事1課…いや、ラーセク全体の在り方についての議論を…」 「あー分かった分かった。それなら昼飯でも食べながらにしよう。電話が済んだらすぐ行くから、シャ食で席の確保を頼む。じゃ、そういうことで」 課長が俺の返事も聞かずに電話を掛け始めると、時計が正午を告げていた。 シャ食か…。 課長命令なんだろうから仕方ない…行くか。
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