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夢
―――これ、夢だ。
そう思った。
いつもは夢だと気づかないのに、今日は分かった。
ちょっぴりうれしい。
けどこの夢、とてもつまらない。
何故なら、回りに何もないから。
真っ白。
私一人だけ。
ぽつん。
早く、目覚めてくれないだろうか。
そんなとき。
ポコン
目の前に水溜まりが現れた。
暇なので、顔を近づけてみた。
水面には、何も映らなかった。
なんだこれ。
足で水に触れてみよう、ゆっくりと足を近づける。
ゆっくり。
ユックリ。
ジャボン!!!!!!
一気に水の中へ引きずり込まれる。
「がぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼがぼ」
苦しい。
苦しい。
苦しい。
息が出来ない。
喉の奥に水が詰まる。
死ぬの?
そんな言葉が頭をよぎる。
「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ」
死ぬわけないか。
バカみたい。
水が消えた。
またあの空間。
この夢、嫌いだ。
早く覚めてくれ。
必死に願う。
神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがい神様おねがいだから。
どうか。
目覚めさせてください。
いい子になるから。
もう一生、悪いことしないから。
だからもう一度。
生き返らせて
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