第10話

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自分から添い寝するって宣言しておいて狼狽えていたら、「いいから、おいで」と寝室から顔を出した奏甫に手招きされた。 ゆっくりと足を踏み入れた部屋のベッド横には敷布団。 「あなたはベッド使って」 奏甫は敷いた布団に寝転がった。 「いえ、私がそっちに」 「ベッドがあるのに、女性に下で寝かせる訳にいかないでしょ」 「…でも…」 「早く」 躊躇している花瑚の言葉は遮られ、手を引かれた勢いにベッドになだれ込んだ。
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