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「電気消すよ」
至って平常心に見える奏甫。
花瑚が渋々ベッドに潜ったのを確認すると部屋を真っ暗にした。
「「・・・・・」」
「…あの」
「何?」
「ベッドを取るつもりじゃなかったのに…ごめんなさい」
「そんなこと気にしなくていいよ」
「「・・・・・」」
うまく会話ができないや。
また心臓の音だけがやけに耳に響いている。
「あの…」
「何?」
「…明日、お仕事は?」
「当直」
「当直って、夜から?」
「そう」
奏甫は緊張してないの?
ぽつぽつと返ってくる返事に、声色が変わる様子もない。
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