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「…じゃあ、昨日みたいに花瑚って呼んでほしいなぁ…なんて…」
「花瑚」
自分から催促して呼んでもらったのに、胸の奥がむずむずとくすぐったくも嬉しさが込み上がる。
「花瑚」
もう一度呼ばれる。
「うん?」
「今日は月曜日だけど、仕事行かなくていいの?」
・・・・・・。
「…きゃーーーっ」
叫んだ後、花瑚はバタバタと慌てて奏甫の部屋を出て行った。
おかげで残された奏甫の笑った顔を見ることはできず。
静かな空間に戻ったリビングで、一通り笑い終えた奏甫はゆっくりとコーヒーを啜った。
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