エピローグ!?

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ー 実は・・・だった話 ー。 「あ、こんにちは。久しぶりだね」 ある休日の昼下がり。 買い物が終わって、部屋へと帰るエレベーター前で実咲とばったり会った花瑚。 奏甫と付き合い始めて1年を過ぎ、実咲ともすっかり顔なじみ。実は同じ歳ということも判明。 「今日は奏甫、仕事…だよね?」 「うん。そうみたいよー」 んーー? 「…え?奏甫に会いに来たんじゃなくて?」 「えーーっ?用事ないのに、わざわざ休みの日に兄に会いに行かないよ」 って、実咲は笑ってるけど…それじゃあ、どうしてここに? 花瑚は頭の中にハテナマークを浮かべながら、1階に着いたエレベーターに乗り込む。 3を押した花瑚。と、5を押した実咲。 「えっ?」 驚いた声を上げた花瑚に、実咲が首をかしげている。 「…5階って?」 「うん……あれ?まさか知らなかった?」 今度は実咲が驚いていた。 ・・・知らなかったって、何をですか? 「私もここの5階に住んでるよ?」 「……えぇーっ!!」 ・・あっ、そっか。 以前、実咲が夜中に怒って奏甫の部屋から出て行った時、深夜なのに心配して追いかける気配すらなかった。 奏甫の性格なら絶対送り届けるだろうって後で思ったことがあったけど・・・なるほどねー。 ・・・・・じゃないや。 言おうよ、奏甫! 言う必要は・・・まぁ、ないのかもしれないけど・・ いくら口下手とはいえ・・ そこは言っておこうよ。 と、仕事中の奏甫に向かってすぐにでもツッコミたい気分になった花瑚だった。 ー終わりー
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