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ベッド脇のサイドテーブルに投げ出した風でもなく、しっかりちょこんと置かれている自分のバッグを見つけた。
無造作にバッグを掴み、そのまま玄関へ向かってから振り返ると、読めない表情のまま視線をよこす男性に大きく頭を下げて外へ出た。
まだ痛みがとれない頭に眉間に皺を寄せながら、目の前に見慣れた景色を認めて首を傾げる。
そして、また後ろを振り返って表示されているドア番号を確認した。
305。
あ。
隣だったのか・・。
どうりで玄関までの動線がすんなりと分かったわけか。
と、変に納得だけはできた。
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