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「いや、ええっと、その。神村さん。これから向かうのは、どんな会社なんですか?」
「ナイツグループという企業だ」
聞き覚えのない社名だ。名前からはどういった会社なのかも推測できなかった。ナイツ、とは騎士の意味だろうか。
「業務の主なところはサービス業、それに販売業といったところだな。まあ、少々変わったものを取り扱ってはいるが」
「変わったもの……?」
「自分で確かめてみるといいさ。さぞや驚くだろう」
神村は不敵な笑みを浮かべる。
「……?」
その笑みに、冬吾はうまく言語化できない、奇妙な不安感に襲われたが――ひとまず素直に神村についていくことにした。
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