第1章

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キーンコーンカーンコーン やっと1日が終わるチャイムが鳴る。 帰りにカラオケに行こうだとか スイーツ食べに行こうだとかワイワイはしゃぐ クラスメイトを横目に机の中の物を鞄に入れる。 カンッ あれ? 指先に何か硬い物が当たる。 手で探り奥の方にある何かを取り出す。 箱…… 古い錆びた缶のケースには 携帯が入っていた。 なにこれ、古い携帯だなぁ スマートフォンとは違うつまり ガラケーが入っていた。 その携帯は、古く長く使われていたようで 傷もあり、電源も入っていなかった。 だれだよ、コレ、いれたやつ。 はぁ。 また誰かがイタズラのために 入れたのだろう。 そう思っていた。 僕は、携帯を鞄に入れ 席を立とうとした。 「帰る前に、体育館裏に集合ね。 まあ、帰れるかもわかんないけどね」 薄笑いを浮かべ後藤さんが僕の前に 立ち塞がる。 「こなかったら…… どうなるかわかるよね?」 コクリと頷き僕はそそくさと その場を後にした。 なんで、僕がこんな目に。 おもわず全身に力が入る。 「これから、後藤さんたちのとこ 行くの?」 「わっ!」 僕は、顔を覗かれ後ろに仰け反った。 「ご、ごめんなさいっ! 脅かすつもりはなかっ
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