10人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん……」
柔らかな太陽の日差しで私は目を覚ました。
「ここは……?」
見慣れない光景にプチパニックを起こす。
ふと、両手両足首を縄で縛られていることに気付いた。
「何これ……!!」
手足を動かして縄をほどこうとしたが、全く取れる気配はなかった。
と、不意にドアがギイッと鈍い音を立てて開き、1人の男が入ってきた。
「おはよう、よく眠れた?」
「あ、あなたは誰!?どうしてこんなことを……」
「まぁ、落ち着いて聞いてよ。僕は真城龍之介(ましろりゅうのすけ)。君は……千聖ちゃん、だよね?」
「どうして私の名を……?」
「こちらで色々調べさせてもらったからね。いきなりだけど、単刀直入に聞く。君は昴の婚約者だね?」
「そうですけど……先生が何か関係あるんですか?それに、どうして先生の事を知っているんですか?」
「先生……?あぁ、君は昴の生徒でもあったんだよね。僕は、昴と同じ暴力団員だったんだ」
最初のコメントを投稿しよう!