先生と私。

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私、斎藤千聖は今の担任が嫌いだ。 教師らしからぬ派手な容姿と、所構わずタバコを吸っているのを見るとイライラしてくる。 本当に愛称が悪いなって思うくらい、彼は私のアレルギー的存在なのよ。 と、不意にその問題教師、本田昴と目があった。 「何、千聖。そんなに俺に構ってほしいワケ?」 「いいえ、結構です。それより先生、私のことを千聖と呼ぶのをやめてほしいと何度言えば分かるのですか?」 すると先生は不適な笑みを浮かべた。 「先生、ね……お前さ、前みたいに呼んでくれないの?」 「はい……?」 「だから前みたいに、すーちゃんって……」 バッコーン!! 次の瞬間、私は本で先生の頭を思いっきり叩いた。 「だ、黙ってください……っ!!」 「えー、先生前って何の話~?」 「さぁね、知~らない」 危ない危ない……もう少しで私と先生の秘密が暴かれるところだったわ…… え?秘密って何、ですって? 実は、私と私の担任である本田昴先生は幼なじみなの。
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