意外なる婚約者

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「いやぁ、昴くんになら千聖を任せられると思ってね。良かった、良かった」 お父さんは、にこにこしながら言った。 「……いや……」 「え……?」 「私はこんな無理矢理な結婚を絶対に認めない!!」 「あっ、千聖!?」 私はお父さんの声を振り切って2階に逃げた。 昴はその様子をじっと眺めていた。 「ごめんね、昴くん。千聖も戸惑っているだけだと思うんだが……」 「ええ、俺もそう思います……」 そしてニヤリと笑みを浮かべ、静かに呟いた。 「すぐに惚れさせてみせますよ」
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