わたしについて

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子供の頃はただただ遊んでいた。 子供は遊ぶのが仕事、なんて言われていたし。 でも、宿題とか家のこととか学校の行事とか友達関係とかでわたしは忙しくなった。 そもそも、忙しくならない人なんていないと思う。 ただ、いけなかったのはわたしが忘れてしまったこと。 子供の頃に興味があったものを。 子供の頃はその一つのことに没頭できた。 でも、今はできない。 それはきっと、それをできる時間とお金の余裕と周りの人の目が気になり始めたからだ。 学校でみんな学校で遊んでいるのに、自分がやりたいことをやって輪に入っていかなかったら、この子はわたし達と絡みたくないと勝手になんて思われてしまう。 そんなことはないのに。 ただ、今は他にやりたいことがあるだけ。 成長してくると、あの子は変だとかわたし達のこと嫌いなんだ、とか言って仲間に入れてくれなくなる。 そうい人の目も気になり始めた。 勉強のことはあまり親は言わないけど、学校の先生は違う。 いい仕事に就けるには勉強が必要とか。 もちろん、それは十分理解している。 だから今まで程よいくらいに勉強してきた。 でも、わたしは途中で見失ってしまったんだ。 言い訳じゃないけど、みんなが必死に勉強していてわたしはやらなくていいのか?って思ってしまって、今までやりたかったことからどんどん離れていってしまった。 ちゃんと目的を作っとかなきゃいけなかったんだ。 なんで勉強するのか。 わたしはそれを小さいころに持っていたのに、いつのまにか消してしまっていた。 ううん、きっと見てみぬふりをしてしまったんだ。 今まで大事にしていたものだから、何度か目に付いたはず。 でも、わたしはそれから目を逸らしてしまっていたんだ。それに誰かに否定されることが怖かった。 言えば、言った勇気とは裏腹に否定的な返事が返ってくる。 それを分かってるから、みんな自分のやりたいことに情熱を注げないんだ。
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