わたしについて

4/5
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
そんなとき、部屋の掃除をしているとふとあの本が目に入った。 そのときに思い出した。 小さいころは、よく物語を読んでいたなぁと。 もちろん今でも好き。 物語のに結末があっても、その先にもわたし達の知らないところで物語は続いている。 物語はいつも自分たちの都合のいいところで終わってしまう。 たとえば、おとぎ話も同じ。 王子と結婚して幸せに暮らしました、とかで終わってしまう。 一緒に暮らした後、本当に幸せかどうかは物語に描かれることはない。 キリのいいところで終わってしまうから、わたしはいつもその先を想像して楽しんだ。 逆に悲しい結果で終わってしまう話だってたくさんある。 結末なんてのは一度きりのもので、それを乗り越えるとまた別の結末が待っている。 その後、登場人物たちが必ずしも幸せ、不幸とは限らない。 そういうのを想像したりするのもたのしみの一つ。   わたしはファンタジーを一番よく読む。 ファンタジー好きな子なら誰でも一度は夢見ると思う。 こういう大冒険をしてみたいな、と。 わたしもその一人だった。 魔法が使えたらな、とか宇宙人とともだちになれならな、とかわたしがスーパヒーローで町の安全を守っていたらな、とか。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!