はじまり

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「美咲ー!いい加減起きないと遅刻するわよ!」 「ん~、今起きる」  わたしは時計を手に取り時計を見た。思わず目を疑い、今度は携帯をぱかっとあけて時間を見た。 「うそー!!」 ベッドから飛び降りて急いで支度をした。目覚まし止めた覚えないのに。 でも、こんなことよくあることだ。 きっと無意識のうちに目覚ましを止めていたのだろう。 バタバタと走りながら1階におりリビングにあるお弁当を取りに行った。 「美咲、朝ごはんは?」 「あと何分?」 「もうしっかりしなさいよ」 そう言いながらお母さんはテレビに表示されている時計を読み上げた。 「いま8:10よ」 「あー!もう食べる時間ない!」 わたしはテーブルにあったパンをひとつ取って玄関へ向かった。 「また行儀の悪いことして」 「ごめんなさーい」 つま先で靴をコンコン取って叩いて靴を履いた。 「じゃ、行ってきまーす」 後ろから、ため息とともに「いってらっしゃい。気をつけるのよー!」という叫び声が聞こえた。 少しずつパンをかじりながら学校へ向かった。 朝はいつもこんな慌ただしい。 目覚ましもかけているのになかなかその音に気づけない。 それほど熟睡できるのは若いうちだっておばあちゃんが言ってたけど、一分一秒無駄にできない朝にとってはもう少しキリッと目覚めてほしい。 それほど疲れているわけでもないのに、なんでこんなにも眠れるんだろう?どれだけ寝ても、授業中は寝むたくなるし。 学校の門が見えたと同時にチャイムが鳴り始めた。やばい!と思い残りの体力を全て注いで全速力で走った。 学校に着くと、先生が仁王立ちをして、校門の前で待っていた。 「今日もギリギリだな。たまには余裕を持って登校しなさい」 わたしは手を膝について息を整えた。 「間に合った」 やっと息を整えて思わず口から出た。 「今間に合ってもクラスに遅れたらまた遅刻扱いだぞ」 「はーい」 そういって、わたしは状態を起こした。 あれ?先生1人?いつもなら、3人くらい立っているのに。 そのせいか、やけに静かに感じた。 わたしは一度振り返り校門のほうを見た。違和感が消えないまま、わたしは疲れ切って重い足を出して教室に向かった。  
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