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あんのクソホスト教師め!
「じゃ、はい。どうぞ」
前に出た転校生は、つっくんの投げやりな声の後に、大きな声で……とても大きな声で話始めた。
「はい!えっと、白沢 棗(シロサワ ナツメ)です!よろしく!!」
以外とうるせぇ。
いくらこの教室が普通の高校と比べて広いからって、そんなに声張り上げなくても聞こえるよ!
ってくらい大きい。
よろしく!!と言ったおサルさんに、イケメン・可愛い子ちゃんを期待していたクラスメイトたちは次々と愚痴をおサルさんにぶつける。
なんなのあの髪と眼鏡。
きたなぁーい。
キモいんだけど。
声デカイ、うるさい
すまん、おサルさん。
最後のには同感だ。
もっとボリュームを下げておくれ……。
つか、おサルさんの名字の読み方"しらさわ"じゃなくて"しろさわ"だったんだね。
「お前ら静かにしろ。白沢に質問あるヤツ」
ザワザワブーブーとする皆に、つっくんがそう言った。
教室内がシーンと静まり返った。
つっくんめ、ずっとおサルさんを名前呼びすればいいものを!
名字の読み方わかった途端名字呼びしやがった。
今だにシーンとする皆の中に1人。
ピーンと綺麗に手を挙げた、昨日のHRでクラス委員長を任されたらしい…………名前何だったっけ。
…………山田でいいや。
山田くんが手を挙げた。
「はい、委員長どうぞー」
「はーい。えっとですね。髪を切ったのは何時ですか?」
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