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それに総隊長が現れた後日、総隊長を引っ捕らえて
「隊長が卒業するまでは俺の事言わないで下さい! 仕事はなんでもしますんで!」
と、おねがいしたのだが……
「うん、いいよー。実を言うとさ、総隊長を君に頼んだのは、雑よ……手伝いをしてほしかったからなんだよ~。あ、勿論俺が卒業したら総隊長の座は君にあげるからね。安心して」
と、言ってきたのだ。
別にいらないお。
昨日の俺様ツンデレ総隊長はどこへ逝ってしまったのかしら……。
つか、雑用ってはっきり聞こえたからな!
雑用なら俺じゃなくても副総隊長がいるだろうよ。
と思って質問したら、副総隊長も副総隊長で色々忙しいらしい。
俺と同い年で、総隊長の倍の仕事をしている安部くんを凄いと思った。
もっと働けよ総隊長。
と、言うのが一年の時に俺が一番印象に残った出来事だ。
それからは、転校生が来ると言うイベントもなく、平和に半年が過ぎていき今日。
新しい2年生の教室で、一人寂しく自分の席に座っていた所に、クールなのに何故か辺りにキラキラを撒き散らして教室に入ってきた男が一人。
イライラするけど今日の俺はそんな事ではやられない。
「やけにテンション高いな、誠」
「エヘヘヘへ~」
「久しぶりに会った親友に対しての挨拶はそれだけか」
「陵介くん、おっひさー」
「……」
きちんと挨拶をしてあげたのになんだそのお顔は、尾神くん。
「まぁ、いいや。で?何があったのさ」
「よくぞ聞いてくれました!実はさ、実はさ、今日転入生が来るんだって!」
「へぇ。…………で?」
「ん?」
「いや、ん?じゃねえよ。転入生来るんだろ?」
「うん」
「うんって。他にないのかよ」
「ないね」
「即答!」
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