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「なんで!なんでなの!?」
「はいはい、分かったから。誠、いつまでそうしてるつもりだよ」
俺たちは、あの朝のおサルさん出来事から一変、今は昼休み。
学食にて昼食中ナウである。
始業式をサボった事が生活指導の先生にばれ、今の今まで説教されていた。
朝の事がショック過ぎて説教の何一つ頭に入ってこなかったがな!
そして、何故俺がこんなにも悔しがっているかと言うとだ。
結論を行っちゃうと、おサルさんが自分で着地したんだよ。
しかも音もなくスタッ……と。
副会長とも普通に話してるしさ?
「あんたの笑顔、うさんくさい」ぐらいないわけ?
俺、ショック死するよ。
どーすんのさ、これ。
「いい加減泣き止めよ。俺が泣かせてるみたいだろうが」
「いいじゃん!どうせ陵介くんは?イケメンですから?俺を泣かせようが何しようが羨まし~とか思われてるだけだし?俺にしか被害及ばないし?どうせ、どーせ俺なんて────」
「(あ、これ。ウザいスイッチ入ったな。逃げよ)」
と、陵介が席を立った時だった。
食堂内が少しざわざわしてきたな、と思った瞬間、男子校とは思えない位の奇声が食堂内に響きわたった。
ドン底まで落ち込んでいた俺は何処えやら。
目を輝かせて食堂の入口に目をやる。
食堂の扉は両側共に開き、キラキラと無駄に光を放ちながら親衛隊が開けた通路を堂々と通り、食堂2階に上がって行く生徒会の皆様。
因みに、この学校はデカイ。
さすがお金持ち学校だよ。
寮も凄い。校舎も凄い。食堂も凄い。
食堂って言っていいのか?
高級レストランって言ってほうがしっくりくるんですけど。
そして俺はあることに気づく。
「おサルさんがいない!!」
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