第8話 繰る糸-贈り物-

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家のなかに入ってリビングへ行くと、部屋の片隅に真っ白の猫が窺うように紘斗を見る。 「キラ」 呼びかけると近づいてきて足もとに纏わりつく。 おまえと会った。 「やっと」 無意識につぶやき、そう口にしたことに気づいてごまかすように首をひねり、紘斗はキラを抱きあげた。 あの時の糸がここまで繋がってきたというのなら。 僕が大人だったら。 大人になったいま、おれはそのさきの答えを探しだせるだろうか。 -The end.- Will be continued in the next time.
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